汚職・腐敗のない社会の実現に取り組むドイツの非政府組織(NGO)、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が25日に発表した「2021年腐敗認識指数(CPI)」によると、台湾は、68点を獲得し、評価対象180カ国・地域のうち25位だった。前年から3点増加、3ランクの上昇で、1995年に同レポートが発表され始めて以来、最高ランクとなった。腐敗認識指数は公共部門の腐敗に対する認識を100点満点で採点し、点数が高いほど清潔だとされている。尚、トップは、デンマーク、ニュージーランド、フィンランド(各88点)が占めた。 アジア・太平洋地域で台湾は、トップのニュージーランド、シンガポール(4位)、香港(12位)、日本(18位)、オーストラリア(同)に次いで、6番目。国連が毎年発表している「世界幸福度ランキング」トップ10の常連国で、世界一幸せな国として呼び声が高いブータンと並んだ。 31カ国・地域が評価対象となったアジア・太平洋地域の平均は45点。東アジア諸国は、中国大陸(45点、66位)、北朝鮮(16点、174位)以外、平均の45点よりも高かった。このことは、依然として共産主義国が腐敗問題の効果的な解決策を提供できず、民主主義体制が腐敗を抑制する重要なメカニズムの1つとなっていることを示すものだ。 また、2021年11月16日にトランスペアレンシーインターナショナルの国防安全保障計画グループ(TI-DSP)が発表した「政府国防健全性指数(GDI)」によると、台湾はアジア地域で唯一、腐敗リスクが2番目に低いBランクとされ、世界6位となった。その翌日17日には、米ランド研究所と企業リスク管理コンサルタントのトレース(TRACE)が「2021年贈収賄リスク指数(2021 TRACE Bribery Risk Matrix)」を発表、15位だった台湾は、アジア地域で贈収賄リスクが最も低いと評価された。政府による国防政策が健全で、企業に対する賄賂要求の可能性も低いとの評価を受けている台湾は、世界で異彩を放つ存在と言える。
2024-11-10 08:46:23