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漢字に魅せられた国立中正大学の米国人教授、科技部の「傑出研究奨」を再度受賞


Link [2022-03-30 13:52:46]



台湾中南部・嘉義県民雄郷の国立中正大学語言学研究所(=大学院)は28日、ジェームス・マイヤーズ(中国語名は麦傑)特聘教授(=特別教授)が科技部(日本の文科省に類似)主催の「傑出研究奨」を獲得したことを明らかにした。マイヤーズ教授が同賞を受賞するのは2回目のこと。   マイヤーズ教授は米国籍。25年前、台湾にやってきた。心理言語学を専門とする。近年は研究の対象を漢字の構造にも広げ、それに関する書籍も出版している。その研究の成果が認められ、このほど科技部から2021年度「傑出研究奨」が与えられることになった。   マイヤーズ教授は現在57歳。アメリカ中西部の小さな街で生まれ育った。高校時代に東アジアの歴史と文化を学ぶ授業を受けた際、自分で図書館に行って調べ、中国語に関する文章をまとめ上げたことがある。その後は特に中国語との接点がなく、言語学を学ぶために米アリゾナ大学の博士課程に入った際、ラテン系以外の言語を選択する必要があったので中国語を選択した。   卒業後は、米国とカナダの大学で数年間教えた。あるとき、大学院時代の同級生で、国立中正大学語言学研究所の蔡素娟教授から、当時設立したばかりの国立中正大学語言学研究所が心理言語学の専門家を探していると聞き、台湾への移住を決めた。台湾行きのため、米国でさらに1学期間、中国語関連の授業を受け、1997年に台湾へやってきた。   国立中正大学によると、マイヤーズ教授の専門分野は音韻論、形態論、心理言語学など。複数の言語を使用する際に、人間の脳が音節や言葉の構造にどう反応するかを長年研究してきた。また、閩南語(台湾最大の方言。いわゆる台湾語)の音韻の研究や、台湾手話、客家語などの心理言語学の実験も行い、最近ではその研究領域を口語だけでなく、漢字の構造にまで広げている。   マイヤーズ教授は漢字の構造を調べるため、大量の漢字をバラバラに分解して研究。口語の文法にならって、漢字の書写系統をまとめ、さらにそれを『漢字語法規則』と題する一冊の専門書として出版した。この書籍は、台湾の最高学術研究機関である中央研究院より「人文及社会科学学術性専門奨」(=人文科学及び社会科学分野における優れた学術専門書に与える賞)が与えられた。   国立中正大学によると、マイヤーズ教授は蔡素娟教授と一緒に、閩南語の口語の語彙に関するデータベースを構築。近く、漢語の「詞」の定義方法に関する書籍を出版することになっている。  



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