Breaking News >> News >> Taiwan Today


外交部の呉釗燮部長、カナダ日刊紙の取材受けてウクライナ情勢など語る


Link [2022-03-28 12:53:12]



中華民国(台湾)外交部の呉釗燮部長(=外相)は23日、カナダの日刊紙『グローブ・アンド・メール(The Globe and Mail)』のロバート・ファイフ(Robert Fife)オタワ支局長及び記者のスティーブン・チェイス(Steven Chase)氏のオンラインインタビューを受け、ロシアによるウクライナ侵攻が台湾海峡両岸に与える影響や台湾とカナダの二国間関係などについて語った。インタビューの内容は24日に掲載された。摘要は以下のとおり。   【ウクライナ情勢】 台湾はウクライナ情勢に高い関心を払っている。民主国家が団結してロシアに経済制裁を加えていることに加え、ウクライナの強い抵抗により、ロシアのウクライナ侵攻は苦戦を強いられている。中国がもし、台湾を武力によって統一しようとするならば、水陸からの攻撃が必要となる。しかし、台湾はウクライナと違って最先端の防衛装備を有している。このため、中国による台湾進攻は、ロシアによるウクライナ侵攻より難しくなるだろう。国を守るために戦うウクライナの人々の精神と、西洋諸国によるロシアに対する厳しい経済制裁は、中国が武力行使後の代価について考え直し、武力による台湾奪回の企みを控えるきっかけになるはずだ。   【対中国関係】 台湾はこれまでも高い警戒心を持ち、中国による侵攻に用心してきた。台湾は、自己防衛のゆるぎない決意を持つと同時に、最先端の防衛装備を購入し、非対称戦力の強化に努めている。また、予備役の戦力強化に関する改革と艦艇の国産化を進め、国防能力の強化に取り組んでいる。また、台湾の半導体製造は世界トップレベルで、戦略的にも民主国家が権威主義の拡張に対抗するための最前線に位置するなど極めて重要な役割を果たしている。   2022年2月、中国とロシアは共同声明を発表し、両国の友情に「限界はない」と強調したばかりだ。こうした緊密な関係の中で、中国がロシアとウクライナの停戦の仲介に乗り出す可能性は極めて低い。それどころか中国は、西洋諸国によるロシアへの経済制裁が行われる中で、漁夫の利を得ようとする可能性が高い。   【台湾とカナダの関係】 カナダは、台湾との「外国人投資保護協定(FIPA)」締結、盟友と合同で艦船を派遣して台湾海峡を通過させること、フェイクニュースやサイバー攻撃などについての経験を台湾と共有すること、それに台湾の環太平洋連携協定(CPTPP)加盟を支持することなどを通して、台湾との関係を強化し、民主主義の台湾への支持を表明することができるだろう。   【台湾によるウクライナ支援】 中華民国(台湾)の政府と国民はウクライナを支援するため、義援金と支援物資を広く募ってきた。その結果、義援金は現時点で8億台湾元(約34億日本円)を超え、物資は500トンに達した。台湾の民間の力を結集し、ウクライナの避難民たちがこの苦境を乗り越えられるよう手助けしたい。   ★★★★★   『グローブ・アンド・メール』は1844年創刊の、カナダ最大の全国紙である。とりわけ国際ニュースを重視し、その社説や報道記事はしばしば海外のメディアに引用・転載される。オタワ支局長のロバート・ファイフ氏と記者のスティーブン・チェイス氏はカナダの『ザ・ヒル・タイムズ』から「The Top 50 Influencing Canadian Foreign Policy(=カナダの対外政策に最も影響力を持つ50人)」に選ばれており、その報道はカナダを含む各界のエリートから重視されている。  



Most Read

2024-09-20 00:40:21