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高雄市と日本の熊本市、ハイテク産業での連携拡大に意欲


Link [2022-03-18 15:53:09]



台湾南部・高雄市と日本の熊本市、熊本県の三者による友好交流協定が結ばれて今年で丸5年となったことから、熊本市の大西一史市長が17日、高雄市の陳其邁市長を「リモート表敬訪問」し、オンライン市長会議を開催した。双方はポストコロナ時代に産業、観光、教育面での交流を強化していくことで一致したほか、新型コロナウイルスの感染拡大が下火になったならば相互訪問を再開して都市間協力と台日の友好関係を促進出来るよう期待した。   このリモート会談は協定締結から5周年となる今年1月に予定されていたが、年初に大西市長が転倒して骨折したことで延期されていた。このため陳高雄市長はあいさつの中でまず大西市長の回復状況を気遣うと共に、療養中にもかかわらず大西市長が協定締結5周年を気にかけてくれたことに感謝した。陳高雄市長は特に、熊本市が市内の蔦屋書店(三年坂店)で高雄市に関するパネル展を企画し、熊本市民に高雄市の文化、グルメ、科学技術を紹介してくれたことを指摘した。   陳高雄市長はまた、16日に日本の福島県沖を震源に発生したマグニチュード7.4の地震による被害にも関心を寄せ、1999年の921大地震(台湾中部大地震)、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、そして今回のコロナ禍のいずれにおいても台湾と日本は「まさかの時の友こそ真の友」の深い友情を発揮してきたとその良好な関係を強調。さらに、高雄市が2月に行った「台湾燈会」(台湾ランタンフェスティバル)では、1,500機のドローンを使ってハート型の日本国旗を夜空に浮かび上がらせて日本に感謝の気持ちを届けたと説明した。   一方、熊本市の大西市長は、高雄市との過去数年にわたる交流の中で最も印象的なことはやはり熊本地震の際に高雄市民が寄付金で復興を助けてくれたことだと指摘、ここ2年間はコロナ禍で訪問や交流が減少する中、それでも高雄市は四維行政センター(市庁舎)で熊本をテーマにした展示会を開き、熊本城の瓦や鯱を展示して相互理解を深めてくれたと評価した。さらに大西市長は、世界最大の半導体ファウンドリであるTSMC(台湾積体電路製造)の熊本工場が2024年に量産を始めれば、両市と両国の産業及び人材の交流はいっそう緊密になるはずだと期待、同時に陳市長に対し、熊本市はTSMCとその職員たちが熊本での生活に適応出来るよう、どのようにサポートすべきかについて教えを乞うた。   これに対して陳高雄市長は、高雄市は今まさに半導体と電動車製造の二大方向にまい進中で、この点で熊本市の産業の発展とはからずも一致していると指摘。TSMCの高雄工場と熊本工場が生産する半導体は電気自動車や5G(第5世代移動通信技術)などの産業に使われるだろうほか、高雄市ではホンハイ精密工業の電動バスがすでに運行されているなど、熊本市と連携する機会は今後増えていくだろうと期待した。また、TSMCの工場にとってのニーズのうちカギとなるのは人材の育成だとして、台湾南部にある国立成功大学(台湾南部・台南市)と国立中山大学(同・高雄市)では半導体関連の学部を前倒しで設立していることを紹介。さらにTSMCの生産ラインは24時間体制で稼働していることから、自治体はハイテク人材が仕事の余暇でも便利かつ快適な生活と交通環境を得られるようにする必要があると説明した。そして陳高雄市長は、台湾と日本は便利でスピーディな交通、良好な環境、飲食習慣などが似通っているので、台湾人はみな日本での生活にたちまち適応できるだろうと話した。   陳高雄市長は最後に、「ロック好きの大西市長には、台湾の若者に強く支持されているイベント『大港開唱』を観に高雄市を訪れてほしい」と訪台を要請、コロナ禍が収まったならば直行便の運航をすみやかに再開し、観光、教育、文化、産業などでの交流を展開できるようにと願った。    



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