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呉外交部長が国立台湾大学で講演、学生たちが台湾のため声を上げるよう促す


Link [2022-01-27 12:34:36]



呉釗燮外交部長(外務大臣)が25日午後、国立台湾大学(台湾北部・台北市)の第13回「全球集思論壇(GIS Taiwan)」閉会式に出席し、「ポストコロナ時代 世界における台湾の位置づけ」と題して講演を行った。講演は英語で行われ、会場に集まった約200名の学生から熱烈な反響を得た。呉外交部長は、台湾は国際社会にでの「善のパワー(a force for good)」であり、これからも交友関係を広げて世界に貢献していくと述べた。呉外交部長は講演の中で、ドイツの牧師マルティン・ニーメラー(Martin Niemöller)の1946年の詩とされる「沈黙の代償」を朗読して若者たちが正義のため勇気をもって声を上げるよう激励すると共に、世界各国が、中国の権威主義が世界の平和と安定にもたらす脅威を直視し、民主主義陣営が一致団結して自由と人権の共通の価値を守り抜くよう呼びかけた。   呉外交部長は外交部長としての苦労を紹介する中で、国際社会における台湾の厳しい立場を指摘、多くの国際組織で参加を認められないほか、国際会議や活動に参加する際にもしばしば名義を不当に変更されるなどの問題があり、このため外交部は国家利益の維持と台湾の人々の「参加する権利」の確保に向けて最大限の努力を行っていると説明した。   呉外交部長はまた、中国が台湾に向けて軍事的な威嚇を続けていることに言及、昨年台湾本島の南西の防空識別圏(ADIZ)に侵入した軍機は延べ1,000機近くに上ったほか、中国は第二列島線、南シナ海、さらにはインド太平洋地域への勢力拡大を狙っていると説明。その上で、各国が権威主義拡張の意図とそれが地域の平和と安定にもたらす脅威を直視するよう呼びかけた。呉外交部長は、こうした環境下での台湾の戦略としてより多くの民主主義国の支持を取り付けていく必要性を強調。世界の重要な民主主義国が台湾海峡の平和と安定への関心を示すことが権威主義の拡大にとって最大の抑止効果になろうと語った。   講演後には質疑応答の時間が設けられ、学生たちは米国の「戦略的曖昧さ(Strategic Ambiguity)」政策、中国による脅迫を受ける中で台湾がいかにして世界の支持を得ていくかなどについて活発に質問、呉外交部長は一つひとつ丁寧に回答した。   国立台湾大学の「全球集思論壇」は2009年に創設された国際的な学生フォーラムで、アジアの若者が議論するプラットフォームの確立が目的。産官学、世界の学生代表らが集まることで、各界の指導者と学生との交流機会を創り出す。蔡英文総統も2015年に招きに応じて講演。陳建仁前副総統や行政院(内閣)のオードリー・タン(唐鳳)政務委員(無任所大臣)も講演したことがある。    



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